ヘッドコーチ 久保田 満

久保田コーチが陸上競技を始めたのは、いつ頃からですか。

中学校の部活からです。小学校の頃マラソン大会はいつも1位でした。野山・田んぼといった自然の中で遊んでいたので、体は鍛えられたと思います。
今も田んぼの周りを練習で走るのですが、とても懐かしいです。

2010年に創価大学駅伝部コーチ就任に至る経緯をお聞かせください。

旭化成陸上部を引退する際に、引退後は指導者の道へ進みたい旨を宗猛監督へ伝えました。そして私の大学時代の恩師の川嶋伸次さんを介して、当時駅伝部を強化し始めていた創価大学をご紹介頂いたのがきっかけです。
指導者の道は、タイミングや人とのご縁から成るとても貴重な事ですので、お話いただいた時は大変に嬉しかったです。

当時の駅伝部の印象はいかがでしたか。

当時は弱いチームのコーチに就任したという認識でした。ですが思っていた以上に良いフォームで走る選手が沢山いるという印象で、可能性を感じました。
素直で元気そして笑顔の絶えない学生が多かったですね。こちらからの問いにもとても素直に答え、更に私に質問を投げかけてくる積極性や、真っ直ぐで強い求道心を感じました。
しかし、予選会を突破できるチームではないなと直感しました。箱根駅伝を本気で狙っている真剣さが薄かったです。
当時学生と対話をする時は、「実業団・旭化成から来た人」(当時は旭化成から出向)として話すのではなく、対等な立場でコミュニケーションを取るよう心がけました。

アスリート意識を持って日々取り組んでもらいたい

どんなチーム作りを目指していますか。

一般的に大学生の陸上部というと、勉強が終わった後に練習をして「部活の一環」というものです。ですが、創価大学駅伝部はそのようなレベルの低い取り組みではいけないと学生達に伝えてきました。
文武両道というからには学業の取り組みも高いレベルで、またそれに伴った競技成績、そして日々の取組みもアスリートレベルをしてもらいたい。そのアスリート意識をしっかり持つよう指導をしてきました。
ただのスポーツマンでは箱根駅伝は走れないからです。

対等な関係でしっかり学生の声を聞く

指導する上で、特に大切にされていることは何でしょう?

なるべく学生達に目線を合わせて、彼らの言いたい事・考えている事を直接 私に投げかけ、しっかり聞いた上でこちらも話すという、対等な関係を心がけています。

久保田コーチにとっての箱根駅伝とは?

大きな目標になるので、そこにかける思いや取り組みは生半可なものでは到達できません。
チームメイト全員で助け合いながら、全力で登っていかなければいけません。
この大学4年間の大事な青春時代を、全て注ぐ価値のあるものではないでしょうか。

駅伝部を目指す高校生やその親御さんに向けて、コーチからメッセージをお願いします。

創価大学駅伝部は毎日厳しい練習や生活を送る中で、箱根駅伝という大きな目標に向かって、日々努力し続ける、高い志を持った学生達の集団です。
皆様の応援が彼らを大きく支えてくださいます。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

【経歴】
東洋大学卒業。箱根駅伝に2度出場。2年連続シード権獲得に貢献。
卒業後、旭化成入社。
2007年びわ湖毎日マラソンで日本人トップの6位。
世界陸上競技選手権の代表に選出。
2010年に創価大学駅伝部コーチに就任(旭化成から出向)。
2014年から同大駅伝部の専任コーチ