コーチ 築舘陽介

 

築舘コーチが陸上競技を始めたのは、いつ頃からですか。

本格的に始めたのは中学生からです。
自然豊かな田舎で育ち、幼い頃は自転車に乗る兄と遊びたくて、走って追いかけていたら足が速くなりました。

2023年3月に創価大学駅伝部コーチ就任に至る経緯をお聞かせください。

昨年、大学に挨拶にいった際に監督より新しい取り組みを始めたいとのお話をいただきました。
一度は陸上競技から引退し、外から陸上界を見る期間があったこと。
また予選会を突破できずに苦しんでいた時代のチームを知っていたり、年齢も選手達と近いこと。
そんな立場から、選手達に寄り添った指導やアドバイスを新しい取り組みに入れたいとのお話をいただきました。

就任した時の駅伝部の印象はいかがでしたか。

柔らかく明るい、お互い高め合ういい雰囲気は今も昔も変わりませんでした。
目標としているレベルが全然違うので、私の方がすごいなと思う場面があります。

負けないチームに、何度も強さを再現するために

46期生(主将)で大学初のシード権獲得に大きく貢献をされましたが、今後駅伝部がより一層発展していくために、どのようなことに取り組まれたいですか。

勝てなかった時代のチームの雰囲気や選手の取り組み、どういう状態になる とチームが崩れていくのかを身をもって体験しています。
その前兆を事前に察知し軌道修正を促す事で同じ失敗を繰り返さない、負けないチームにしていきたいです。
箱根での優勝・上位入賞の仕方は自分は正直知りません。榎木監督・久保田ヘッドコーチは知っています。
ですので、僕は監督達をサポートすることで、自分自身のスキルも上げ、新しい取り組みに間接的に貢献していきたいと思います。そして、何度も強さを再現するために、強くなっていくチームの過程をしっかり記録し、形にして残していきたいと考えています。

どんなチーム作りを目指していますか。

それぞれの個性・特性が受け入れられ、また活かされるチームです。
自分の特性がチームの貢献に繋がっていると実感できたとき、本人の顔つきも変わり爆発的に成長します。 そんな選手を増やしていくことが、チームの大きな目標の達成に必要だと思っています。
そしてくすぶっている選手や故障している選手の声をしっかり聞き、力を発 揮できるようサポートしたいと思っています。

自走力

指導する上で、特に大切にされていることは何でしょう。

自走力です。自ら課題を見つけ、対策を考え実行し、改善を繰り返しながら目標に近づけていく力。
自走力は個々の力を最大限に引き出しますし、この一連の流れは駅伝に限らず社会に出てからより必要とされる力だと思っています。
自分は学生と年齢も近いですし、自分自身が成長をしていく姿を学生たちに見せていきたいです。

築舘コーチにとっての箱根駅伝とは?

小さい頃からの夢で人生の全てをかけてきました。箱根を走ったことで人生が大きく変わりました。
人生をかける価値があるものだと実感しているので、その世界に飛び込んでくる選手たちをしっかりサポートしていきたいです。

駅伝部を目指す高校生やその親御さんに向けて、コーチからメッセージをお願いします。

日本一を目指すチームになりました。ただその華々しさの裏では、外からは 見えない地味で泥臭い取り組み、苦しい練習を沢山しています。
険しい道ですが、覚悟を決めてもっと強くなりたい、成長したいという気持ちにしっかりと応えられる最高の設備・環境が整っています。
そして創価大学駅伝部の他校と違う点は、自走力、すなわち自分たちで考えて挑む、そういった力のあるチームです。

【経歴】
創価大学卒業。2019年度主将を務め、96回箱根駅伝では5区を務めて往路7位フィニッシュ。
総合9位で同校初のシード権獲得に貢献。
2023年3月コーチに就任。